割高台(わりこうだい)

萩焼茶碗の割高台(左)
萩焼茶碗の割高台(左)

 日本のお米は炊いた時に粘着性がでるためしゃもじに米粒が付着しやすく、古くからしゃもじを水でぬらしておくことが行われてきました。しかし、最近はしゃもじの表面に凹凸を設けて、米粒としゃもじの接触面が少なくなるようにしたものがあります。先月紹介したネコちゃん用茶碗も原理は類似しています。

 実は問題が一つあって、この茶碗を食洗機に入れると、台の凹み部分に水が残り、取り出すときほかの食器がぬれてしまうことがあります。もし、高台に切り込みがあれば水が抜けて乾燥も短時間ですむのではないかと思いますがどうでしょうか。

 ちなみに、切り込みを入れた高台は特にめずらしくなく、割高台(わりこうだい)、または切高台(きりこうだい)と呼ばれ、切り込みも一カ所とはかぎらずさまざまなものがあるようです(注1参照)。

*注1:日本陶器の鑑定と鑑賞、常石英明、p.249-250,金園社(昭53)

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