極められた日本の水技術

東京都水道局が世界に誇る「東京水」
東京都水道局が世界に誇る「東京水」

 2013年10月29日,日本オゾン協会の顧問をしている関係で,このほど完成したオゾンと生物活性炭による世界最大級の高度浄水処理施設金町浄水場を訪ねました。ここは柴又の帝釈天に近く,利根川水系の最下流に位置しています。昨年利根川の汚染により従来型の浄水場が次々に取水を停止する事件がありました。その中で高度処理浄水場はすべて平常に稼働して,オゾンの浄化能力を実証しました。なお,高度処理で生み出された水はペットボトルの「東京水」として販売されるほど高い品質です。ペットボトルの水が水道管により各家庭に供給されているといえます。写真左は米国のオゾン処理浄水場で水道水を試飲した時のミニカップです。この時もおいしいと感じましたが,日本の浄水場における高度処理は,オゾン処理生物活性炭処理を加えたダブル処理方式です。従来の水道に浄水器を加えた形ですので安全面でも二重になっています。

 食品は水によって支えられています。どんなに殺菌されても汚染された水でつくられた食品には安全上の懸念が残ります。2020年のオリンピックでは,極められた日本の水と水技術,水の文化を世界の人々に体験してただきたいものです。